アレアde食育

「薬膳」で目指す、
健康で若々しいカラダ。

食事で病気を防げる、健康になれるということで注目されている「薬膳」。
今回は、意外と知らない薬膳の本当の意味や、薬膳知識をつかった春に
おすすめのメニューをご紹介したいと思います。


Healthy and Youthful Body

薬膳のチカラ
キレイにするチカラ

薬膳とは?

薬膳とは、病気の予防・回復、保健を目的にした食事のこと。自然を重視し、季節やその人の体調・症状などに合わせた料理をいただくもので、中医学(中国の伝統医学)に基づいています。「薬膳=生薬を使った料理」と思われている方も多いかもしれませんが、そうではありません。使うのは、私たが日常いただいている食材。それぞれの食味・食性・効能を知り、その働きを季節に添っておいしく体内に届けるのが薬膳なのです。“おいしくて季節の味覚にあふれたもの”であることもポイントです。
また「薬膳って漢方のことでしょ?」と思われている方も多いと思いますが、これもイコールではありません。ルーツは同じ中医学ですが、漢方はこの中医学ベースに日本流にしたもので、基本的に生薬を組み合わせて体調・体質に合った処方を行ない、病気などを治していきます。皆さんご存知の「漢方薬」です。一方「薬膳」では、その人、その症状に合った“食材の組み合わせ”で食事を作り、それをおいしく食べることによって、体調を整えたり、病気を予防したりします。日常いただいている食材のすべてには大なり小なりの効能があり、それを活用するのです。スーパーなどで売っている食材すべてを使うことができ、決して特殊なものではありません。

具体的には
どんな薬膳料理があるの…?

中医学では、その季節に旬を迎える食材を摂ることで、血や気の巡りを良くしたり、体の中の余分な毒素を排出したりして体の状態を整えるのが良いとされています。そのため薬膳料理においても、旬の食材を季節に合った調理法でいただくことが重要です。旬の食材には、たとえば夏ならトマトやキュリといった夏野菜が、冬には根菜などの冬野菜が挙げられます。
また、体を温める食材、冷やす食材を適切に摂るというのもポイント。「温」と「冷」はバランスが重要であり、食材の性質(寒性・涼性・平性・温性・熱性の5つ)をうまく利用して体の調子を整えるのです。たとえば冷え性の方は、キュウリやナスなどの涼寒性食品に偏らず生姜やカボチャといった体を温める性質の食品を意識しつつ、両者のバランスが取れるよう食材を組み合わせることが大切です。薬膳ではこのように、その人の症状を知り、体質やその時の体調に合わせ、効果的な食材・調理法によって“目的を持った”食事をします。
ちなみに、私たちの身近なところにも薬膳の知識を取り入れた食事はたくさんあります。たとえば「冷や奴」。お豆腐は体を冷やす性質を持っていますが、逆に温める効果を持つ生姜やネギを添えることで、冷やし過ぎを防ぎます。それから、お刺身に添えられる大葉やワサビには解毒作用(薬膳でいう解毒とは、体内に蓄積する老廃物や病邪を取り除くこと)があり、食中毒のリスクがある生魚に添えられているのは理に適ったことなのです。
薬膳の専門的な知識を得ようと思ったら膨大で大変ですが、実は、毎日の食事にも取り入れられる(あるいは気付かずに取り入れている)薬膳知識もたくさんあるのです。

薬膳知識をつかった春メニュー

タケノコや木の芽が出回る春におすすめの、
薬膳知識を使ったメニューをご紹介します。

  • ●ウドとわかめの酢味噌和え
  • ●山菜の天ぷら(タケノコ、タラの芽、ふきのとうなど)~山椒塩を添えて
  • ●タケノコの木の芽和え

冬の厳しい寒さから解放されたこの時期、知らず知らずのうちに肝臓を疲弊させているケースが多くあります。そんな疲弊した肝臓を癒すには、「酸」が必要。ぜひこの季節は、お酢を使った料理を積極的に取り入れましょう。
また、肝臓が弱まると、心臓がダメージを受けます。これを助けてくれるのが「苦み」を持つ食材。上のメニューで使われているタケノコやタラの芽、ふきのとう、ウドはどれも苦みをもつ食材です。ただ、苦みを持つ食材は体を冷やす傾向があります。冷やすばかりではいけません。温める作用のある、辛味を持つものを使いしょう。木の芽を添えたり、天ぷらは山椒の実の粉を混ぜた山椒塩をつけて食べるのがおすすめです。また、野菜や、野菜と生魚、肉などをからし酢味噌和えでいただくのもgoodです!


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本場・中国の本格火鍋が楽しめる小肥羊。

小肥羊が誇る薬膳火鍋のスープには、大蒜(にんにく)、棗(なつめ)、党参(とうじん)、良姜(りょうきょう)、龍眼(りゅうがん)、枸杞の実(くこのみ)など数十種類の漢方食材が配合されています。スープの仕上げにこれらの食材を加えることで、血行促進や美肌、老化防止、滋養強壮などの効が期待できるのです。ぜひこの春は、小肥羊の薬膳火鍋を食べて健康・キレイを目指しませんか?

薬膳のチカラで健康に、キレイに!
数十種の漢方食材が入った薬膳火鍋コース!

●小肥羊コース 2,980円(税別)

臭みがなく食べやすいラム肉と鶏肉を、麻辣/白湯の2種類のスープで楽しむ本格火鍋です。医学専門家・中華栄養師の指導のもとで精選された数十種の漢方食材が入ったスープは、世界に数名しかいない「鍋師」が作る秘伝の味!またラム肉には、体の中を温めてくれる作用があります。味はもちん、体も喜ぶおすすめコースです!

<コース内容(全10品)>

①ラム肉 ②鶏肉 ③季節の緑野菜 ④白菜 ⑤長芋⑥きくらげ
⑦舞茸 ⑧木綿豆腐 ⑨麺または雑炊 ⑩デザート

▼小肥羊のココが魅力!

・他では味わえない臭みナシの絶品ラム肉!
・世界に数名の「鍋師」が作る門外不出の秘伝スープ!
・ハイボールだけで7種類と飲み放題の種類が豊富。
 紹興酒や果実酒もご用意!

“小肥羊コース

小肥羊 アレア品川店

》店舗詳細ページ

舞茸の意外なパワー、知ってますか?

小肥羊のメニューにも登場する、
舞茸ですが、お肌にうれしい効果
があるって知ってますか?

舞茸は、健康にはもちろん、美肌にもうれしい効果があります。気になるシミやくすみの原因となる「メラニン色素」は皆さんご存知だと思いますが、このメラニン色素というのは、アミノ酸の「チロシン」が「チロシナーゼ」という酵素によって反応することで発生する成分。舞茸は、このチロシナーを阻害する物質を含んでおり、メラニン色素の発生を抑制してくれるのです。この、メラニン色素の発生抑制効果がシミやくすみの予防になって、美肌効果が期待できるというわけです。健康効果だけでなく、美容にも働きかけてくれる舞茸。積極的に取り入れて、キレイで健康な毎日を過ごしましょう!

アレアde食育 column

人間にしかない“ S 字の背骨”

人間と他の動物のちがいを挙げたらキリがありませんが、その中でも大きなポイントとなるのが“背骨のS字カーブ”です。人間の背骨は、1本の骨のように見えて実は26個の骨からできています。骨と骨の間にはクッションの役割をする椎間板(軟骨)があり、このおかげで体をねじっても曲げても、硬い同士が擦れたりぶつかったりすることなくスムーズに動きます。そして、この背骨は真っすぐではなく、側面から見ると美しいS字カーブを描いています。このカーブのおかげで、歩いたり走ったりする時に衝撃が吸収され、立った時のバランスも保てるのです。つまり、この26個の骨からできたS字カーブの背骨が人間の体の動きに柔軟に対応することで、私たちは間らしい動きができているのです。このS字カーブは、人類が進化の過程で獲得した、他の動物にはない特性です。まず水中から陸に上がるようになった生物たちは、陸の上で動きやすいように足を発達させます。そして爬虫類のように地面からお腹が離れるようになると、背骨は力学的構造に順応し、アーチをつくり始めます。

さらに、哺乳類になると胴は地面から完全に離れて、体を四足で支えるため四肢が発達。筋肉や骨格も強化されます。そして類人猿から人類へと進化を遂げる過程で、二足歩行によって脊椎にかかる荷重や歩行時の衝撃を和らげるためにS字の背骨を獲得し、豊富な動きのバリエーションも手に入した。私たち人間が、人間らしく動き、人間らしく生活できるようになったのは、進化の中でこのS字カーブの背骨を獲得したからなのです。
普段、自分の体の構造や動きについて意識することはあまりないかもしれませんが、このように生命の進化を逆算して考えてみると、私たち人間の体の構造や働き、動きのひとつひとつには、意味があるように感じます。そんなことを少し意識して生活してみると、普段の何気ない自分の動きや姿勢などにも、なにか発見があるかもしれません。


協力 ● 花の集い・健康コンシェルジュの会

花の集い・健康コンシェルジュの会は、医学博士、保健学博士、薬剤師、医師、看護師、健康運動指導士、管理栄養士、フードコーディネーター、教育者など、人々の健康を指導してきたプロフェッショナルなプロジェクトです。未来の子供たちのためにも女性たちが健 康を考え、促進することが大切ということで発足されたチーム。ボランティア姿勢での企業とのコラボレーションなどで社会に健康と食育の大切さをアピールするコンセプトで、様々な企画を発信しています。セミナーやワークショップなどの会費や講師料は、現在復興協力として福島に桜の木を植樹し花を咲かす基金として活用しています。

保健学博士 山本 初子

日本女子大学大学院家政学研究科食物・栄養専攻修士課程修了。2000年博士・保健学取得。学習院女子短期大学をはじめとして多くの大学・短期大学・専門学校の非常勤講師を経て実践女子短期大学、桐生大学教授を歴任。管理栄養士。花の集い・健康コンシェルジュの会会員、IFF公認プラクテイショナー。

保健学博士 山本 初子
健康運動指導士 湊 真里

1957年 静岡県生まれ、1979年 東京女子体育大学卒業、1988年 健康運動指導士資格修得、2000年 フェルデンクライスメソッド国際ライセンス取得
大学卒業後より有酸素運動時の質の良い動きについて研究。身体調整体操として集大成させ、本体操を創始。現在、指導者の養成に力を入れている。また、保健センターなどで健康教育の講師多数。

健康運動指導士 湊 真里

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